「小4の壁」または、「10歳の壁」「9歳の壁」などといわれる発達の個人差がでてくるのが、小学校4年生のころだそうです。勉強の習熟状況も個人差が大きくなってきますし、お友達関係、先生との関係や親子関係の良しあし、社会への関心なども差が出てきます。
子供さんとの関係に悩み始めている親御さんも多いのかもしれませんね。子供自身にしっかり考える力を付けていくことで壁を成長のチャンスに変えていくことができます。
うちの二人の娘たちの場合は、読書や親子の会話、習い事などのいろいろな先生方大人たちとの関係が、難しい年ごろをやり過ごす大きな助けになった気がします。
お子さんが落ち着いて自己肯定感を高く持てるようになると、勉強にも身が入ると思いますよ。
小4の学習内容と勉強方法!勉強量や勉強時間はどれくらい?
まずは、小4の学習内容をざっと親御さんも把握しておくのがおすすめです。
学校で習ったことをお子さんに聞いてあげて、話しぶりやテストの結果などで、習熟状況を確認するといいですよ。
小4国語 学習内容と勉強方法
小4でならう漢字は200文字。
小1から小3に習った漢字も折に触れて復習しつつ、新しく習う漢字を確実に覚える必要があります。
都道府県名に使う全漢字を小学4年までに学習することになっています。小4の社会で都道府県の名称と位置を学ぶからだそう。
関連付けて覚えるといいですね。
漢字の練習の宿題は大切にして丁寧にやるしかありません。テストで間違った漢字も確実に練習して身に着けていきましょう。
つなぎ言葉などの文法的なものも学びますし、短歌や俳句に親しむ時間もあります。
物語の登場人物について深く考えさせることもだんだんレベルアップしていきます。抽象的なことも多くなるでしょう。
本をいろいろと読む経験が大事になってきます。また、宿題のほかに教科書準拠のワークなどでテスト勉強をするのも効果があります。心情理解の経験として、映画やドラマなどを見ることも大切な勉強です。
音読の宿題は、語句や漢字の習得にも大きな意味を持ちます。
面倒でもできるだけしっかり音読させ、親も聞いてあげましょう。
音読でつっかえるところは意味が分からないところだと思うので、一緒に考えたり辞書で語句を調べたりなどもするといいですよ。
小4算数 学習内容と勉強方法
学校により違いもあると思いますが、おおよそ以下の流れで小4の算数は進んでいくことが多いと思います。
1学期 3けたや4けたのかけ算 角度 わり算の筆算
2学期 小数 2けたでわる計算 折れ線グラフと表 小数と整数のかけ算・わり算 面積
3学期 台形、平行四辺形、ひし形 分数 直方体と立方体
図形で平面や立体の空間把握が大事になってきますので、定規などを正しく使わせる練習や、折り紙などの経験が役に立つことも多いと思います。
小3までの四則計算の基礎をしっかりさせておくことで、小4からの難易度が上がる割り算、かけ算がスムーズに学習できます。
先取りを焦らないで、基礎的な部分の繰り返しを大事にしましょう。
宿題のほかに、家庭用の教材や通信教育などで算数の演習量を増やしていくのも大事です。
小4理科 学習内容と勉強方法
小4の理科では、生き物、温度や体積、電流、体のつくり、天体、水についてなど多岐にわたって勉強することがあります。
お子さんの話や教科書などから、関連するウェブ上の資料や動画、書籍やテレビ番組など関心を広げてあげるきっかけをいろいろ持てるといいですね。
理科は、宿題と、テスト勉強をしていればそんなにあせっていろいろ勉強しなくてもいいかもです。
テスト勉強をするのに市販教材や通信教材があると便利だと思います。
小4社会 学習内容と勉強方法
小4の社会では、暮らしと水、ごみ、住んでいる自治体都道府県についての歴史や地理、各地の暮らし、災害について、などを学ぶことが多いと思います。
すべての都道府県の名前や地図、県庁所在地、などを覚えることも多いと思います。
うちの子供の通った小学校では、都道府県を高学年でしっかり習熟させることにとても力を入れてくれたので、中学校、高校でとても役に立ちました。
もちろん入試にも欠かせない知識です。家でも力をいれてやりましょう。
地図を家の中に貼っておいたり、都道府県を覚えるための地図帳、白地図なども市販のものをつかうのもいいと思います。
小4英語 学習内容と勉強方法
英語、外国語活動が、3年生、4年生で授業があります。週1~2時間程度の頻度ですね。小学校では英語体験的なとらえ方をされています。
- アルファベット
- 数の数え方
- 色
- 天気
- 曜日
などは家で覚えておくと、5-6年生でとても役に立つと思います。
英検にチャレンジするのもいいですよ。我が家の英検チャレンジについて書いた記事はこちらです。↓
小学校4年生の勉強量や勉強時間はどれくらいか
一般的に小学生の勉強時間の目安は学年×15分といわれますので、小4だと、60分、1時間ということになります。
宿題のほかに少し自主学習をすれば1時間くらいになるでしょうか。宿題の量によってはすこし1時間を超える日もだんだん増えていくでしょうね。
宿題のほかに、1-2教科、自宅用の教材をプラスして数ページずつ進ませてはどうでしょうか。
市販教材もいいですが、○付けなどが煩わしかったりします。
パソコンを使うすららという通信教育だと、自動○付けですし、1ユニット20分くらいで学習できますので、そういうのを利用するのも便利です。
小4で勉強ができない?!通知表やテストの点数成績の上げ方
小4で勉強や宿題をいやがる、しない、できないなどの原因として、小3までの内容が身についていなくて、ついていけないところが出てきている可能性が考えられます。
成績のあげ方としては、通知表やテストの出来をみて、点が取れていないところからヌケモレを発見して復習するのが大事です。
担任の先生にお子さんの弱い部分強い部分をしっかり個人懇談などできいておくのもいいですね。
あとは普段から授業をしっかり聞くことができているかなども大事なので、お子さんにちょくちょく習っていることを家で話をさせるようにするのも大事です。
うちの子供たちはふたりとも公立トップ高校にすすみましたが、小1から小3までは多少不安定だった通知表も、小4の終わりには安定して、かなり3段階の3やテストの100点をしっかりとれるようになってきました。
小1から小3までに習うことを大事にして学び残しのないように気を付けていたことが、小4で成果として出てきた感じがします。
小4で通知表やテストの点がまだ不安定だったり、80点以下が多い場合などは、まだ中学までに時間があるので、いまさらと思わずに小1からの学習内容の習得状況をよく確認して身に着けさせるのが必要と思います。
小四の男子女子の反抗期、ギャングエイジ、小4の壁とは
小4の頃から、ギャングエイジ、小4の壁などと呼ばれますが、男子女子ともに生意気になって反抗期を感じる親御さんも増えると思います。
勉強以前に親子関係を安定させるのが大事ですね。
反抗期の特徴と「小4の壁」「10歳の壁」「9歳の壁」とは
小4くらいになってくると、知恵もついていろいろ賢くなってくる反面、口がたって生意気に感じられる言動も増えたりします。
自分に自信を持てるといいですが、うまくいかないことも多かったり、だらしない言動が目立ったりもしてきますよね。
9歳の壁や反抗期の特徴について文部科学省のHPで触れているところがあるので、引用します。
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/053/shiryo/attach/1282789.htm
文部科学省 子どもの発達段階ごとの特徴と重視すべき課題 より
9歳以降の小学校高学年の時期には、幼児 期を離れ、物事をある程度対象化して認識することができるようになる。対象との間に 距離をおいた分析ができるようになり、知的な活動においてもより分化した追求が可能 となる。自分のことも客観的にとらえられるようになるが、一方、発達の個人差も顕著 になる(いわゆる「9歳の壁」 ) 。身体も大きく成長し、自己肯定感を持ちはじめる時期 であるが、反面、発達の個人差も大きく見られることから、自己に対する肯定的な意識 を持てず、劣等感を持ちやすくなる時期でもある。
また、集団の規則を理解して、集団活動に 主体的に関与したり、遊びなどでは自分たちで決まりを作り、ルールを守るようになる 一方、ギャングエイジとも言われるこの時期は、閉鎖的な子どもの仲間集団 が発生し、付和雷同的な行動が見られる。
また、これらの課題について重視すべき課題は以下の通りだそうです。
- 抽象的な思考への適応や他者の視点に対する理解
- 自己肯定感の育成
- 自他の尊重の意識や他者への思いやりなどの涵養
- 集団における役割の自覚や主体的な責任意識の育成
- 体験活動の実施など実社会 への興味・関心を持つきっかけづくり
親ができる「小4の壁」対策
私としては、以下の親ができる対策をおすすめします。
- 本や新聞を読んだり、テレビニュースに関心を持つようにさせる。
- 当たり前でも子供ができたことは褒める。
- 親子で会話を深める。学校であったことの話などを聞いてあげる。
- 学校活動の参加について、子供に勧めたり、担任の先生に相談したりする。家庭の中でお手伝いなど役割を持たせる。
- 休日の家族のレジャーや普段の習い事に加え、社会学習につながる見聞を広げる。
また、頭ごなしに叱ったり、命じたりするのは、子供が顔をつぶされたように感じて傷つくのでおすすめできません。
子供の言動を受け入れつつ、よりよい方法を提案するように言葉をかけるのが大事だと思います。
勉強しなさいというよりも、次は何をする?今日は何を勉強するの?と問いかけてソフトにすすめるようにするのがいいですね。
反抗期、思春期の女子で気を付けてあげたいこと
うちの二人の娘の育児を通して感じるのは、女子は体や心の変化に親が早めに気づいたり変化を予想して手を打っておくのは大事だなということです。
具体的には、生理やブラジャーの着用は、ちょっと早いかもと思えるタイミングでも多少準備しておくのがおすすめです。
我が家では小4から生理の始まったときにそなえて無駄を覚悟で下着の用意はしていましたし、子供に説明もしていました。
ブラジャーについては小3くらいから胸当てのついたタンクトップを使用させ、小学校高学年から中1のころからスポーツブラを着用させています。
スリムなお子さんでも、遅くとも中学入学を機にスポーツブラか、学生用の初心者ブラジャーなどは始めるのがおすすめです。周囲もほとんど着用していますし、制服で胸がすけたりするおそれもあるので。
子どもが言い出すよりも親が先に気づいていつでも着用できるように用意しておいてあげると、子供が安心できると思います。
親が子供の成長を受け入れていることが、反抗期をマイルドにするように思います。
まとめ:子供の顔をつぶさないこと
子どもが少し大きくなって親が楽になるようで、いろいろ気づかいすることも増えてくるのが小4くらいの年頃かなと思います。
押しつけがましくしないでさりげなく親がいろいろ気づかいし、準備してあげるのが大事になってくるかと思います。
勉強の悩みも深まってくる年ごろなので、中学入学をそろそろ意識して、低学年の学習事項をヌケモレなく定着させることを親は意識するのがいいと思います。