小学生中学生の保護者
「小中学生の自分の子供が、発達障害か、グレーゾーンなのかを知りたい。
もし発達障害の傾向があるなど該当するならどうすればいいのか?
診断を受けるべきか。受けたらどうなるのか。親は何をすべきか。」
この記事では、↑こんな疑問に答えます。
お子さん本人や周囲のご家族学校の先生などが何らかの困り感を感じているお子さんがいらっしゃいます。
親御さん自身が発達障害の可能性を感じたり、周囲から専門家への相談をすすめられたりすることがあると思います。どうすればいいのか迷いますよね。
発達障害の診断済み当事者で2児の母親でもある私の経験や学んだことから、そのお悩みや疑問にお答えします。
この記事の内容
発達障害とは発達の特性によって生活上の支障が起こること
発達障害グレーゾーンとは診断基準を満たさないけれど傾向がある人のこと
発達障害かもと思ったら診断はどうすればいい?困り感あるなら専門家に相談
まとめ:焦らず子供に合う生活や勉強の方法を親が一緒に探してあげる
この記事を読めば、お子さんが発達障害傾向がある場合も、前向きに考え、親にできることがあることがわかります。
子どもが発達障害の可能性があっても、親が勉強しながら子どものよいところを伸ばしてあげることで、ゆっくりでも成長していくことが可能です。
発達障害とは発達の特性によって生活上の支障が起こること
発達障害は病気ではなく、発達の多様性といわれています。
発達障害とは、発達の特性によって、生活上の支障が起こることです。
引用元;「発達障害が良くわかる本」監修本田秀夫 講談社
発達の特性とは、子どもが生まれ持っている特有の性質のことです。
発達障害の子は認知特性(見方、聞き方、感じ方など)と行動特性(話し方、学び方、体の動かし方など)があります。
特性の現れ方で、ASDやADHDなどいくつかの種類に分けられますが、しばしば複数の種類が重複します。
現在は、発達障害を数種に分けて理解し、対応することが一般的です。しかし、実際には発達障害の子が一種にだけ該当するケースは、それほど支障にならないことが多いのです。生活に支障がある場合の多くは、複数種が重複しています。
引用元;「発達障害が良くわかる本」監修本田秀夫 講談社
発達障害はASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠陥・多動症)、LD(学習障害)などの種類があります。
発達障害ASD自閉スペクトラム症の特徴は対人関係の困難とこだわり
ASD自閉スペクトラム症は、コミュニケーションや対人関係の困難、興味などの偏りが主な特性。
- コミュニケーションなどの困難
- 興味などの偏り
- 情報への志向性
- 感覚の異常
- 記憶の強さ
- 関係理解の弱さ
- 対人関係が苦手
- こだわりが強い
わたし自身もASDでアスペルガーと診断されていますが、ときどき人の気持ちを考えない発言で失敗することがあります。
ただ、年齢とともに失敗も減りましたので、特性をカバーする知恵もだんだんついてくると思います。
なお、アスペルガーについてはこちらの記事でも詳しく書いています。↓
アスペルガー自閉症スペクトラムグレーゾーン?小学生子供の勉強方法
発達障害ADHD注意欠陥多動症の特徴は多動性衝動性不注意が特徴
ADHD注意欠陥多動症は、多動性衝動性不注意があり、極端にそそっかしいところがある特性。
- 多動性。良く動きじっとしていられない。
- 衝動性。思いついたら行動。
- 不注意。気が散りやすい。
- 落ち着きがない。
- うっかりミスが多い。
わたし自身もASDに加えてADHDがあり、行き当たりばったりだったり、片づけられないなどの悩みがあります。あと、とても疲れやすいです。
自分の特性を学び、自分が動きやすい工夫をいろいろしながら生活しています。
なお、ADHDについてはこちらの記事でも詳しく書いています。↓
発達障害LD学習障害の特徴は学習基本スキルの修得が困難
LD学習障害は、読み書きや計算が苦手な特性。学習面での悩みが深い。
- 勉強が苦手。学校生活で特に困る。
すごく努力していても年齢相当の学力がつきにくいお子さんがいます。
そういうタイプの中学生を家庭教師でみてあげた経験がありますが、ゆっくりでも続けていけば伸びてくれました。
その子に合う勉強の仕方や進路を親や周囲の大人がよく考えてあげるのが大事だと思います。
なお、LDについてはこちらの記事でも詳しく書いています。↓
LD学習障害の小学生中学生勉強法!軽度グレーゾーン文字が覚えられない
発達障害には以上の3つのほか、知的障害やDCD(発達性協調運動症)なども含まれます。
なお、発達障害グレーゾーンについてはこちらの記事でも詳しく書いています。↓
発達障害グレーゾーンとは診断基準を満たさないけれど傾向がある人のこと
発達障害かもしれない、特徴があると思って、医師の診察や発達検査を受けたけど、発達障害の診断がつかない人がいます。
また、なんとなく、未診断だけど自分やわが子が発達障害の傾向があると感じている人がいます。
こういう人たち子どもたちを一般に発達障害グレーゾーンと呼ぶことがあります。
発達グレーという言い方もありますね。
発達障害グレーゾーンは、診断がつかないから定型発達と同じかというとそういうわけでもなく、
やはり発達障害の特徴はあるので、何らかの困り感はあります。
受診や診断の有無にかかわらず、専門家に相談したり、発達障害の子供の子育てや大人の悩みに関する本やウェブ情報で勉強しながら親子で工夫することで、困り感を軽減できる可能性があります。
親が発達障害ということばに不安やアレルギーを感じずに、「うちの子の子育てに応用できるヒントがあるかも」と思って、前向きに情報に触れていくのが良いと思います。
子どもが発達障害の特徴にあてはまっている、似ていると感じた時は、慌てないでよく子どもを観察し、発達障害について調べたり本を読んだりしてみること。
違いを認めて理解してあげることで二次障害を防ぎましょう。
なお、わたしがこの記事を執筆するのに参考にしたのは以下の本です。↓
発達障害かもと思ったら診断はどうすればいい?困り感あるなら専門家に相談
生活面や学習面、対人関係などで、子どもさん本人や家族に困り感があり長く続いているなら、医師などの専門家に相談するのが良いですね。
診断がつくことを必要以上に恐れないことがいいと思います。
診断がつくことで、お子さんに必要なアドバイスや投薬治療が受けられるチャンスがあります。
- スクールカウンセラー
- 児童相談所
- 子どもの診察を行う精神科や心療内科
などで相談、診察、発達検査をしてくれます。
相談や発達検査の予約を申し込んで、実際に受診、受検するのにとても時間がかかるケースもあると聞きます。
あまりに時間がかかりそうなら、いくつかの機関で問い合わせするといいかもしれませんね。
診断の有無にかかわらず、お子さんやご家族の困り感を軽減するためのアドバイスや支援情報をいただくのがよいです。
そして、お子さんをよく見て、お子さんに合うやり方を工夫して、生活や学習をしていけるように親が手伝ってあげられるといいですね。
親が子どもさんに合うやり方をあきらめずに一緒に探して工夫し続ける姿勢が、お子さんをゆっくりでもよい成長に結びつけると思います。
また、親が一人で悩まず、信頼できる相談相手や専門家の力を借りて子育てをするのもとても大切なことです。
子ども自身や周囲の家族友人の困り感が強い時は、医師などの専門家の診断治療、療育を受けることで、悩みが解決軽減する可能性があることを知ってほしい。
まとめ:焦らず子供に合う生活や勉強の方法を親が一緒に探してあげる
・発達障害とは発達の特性によって生活上の支障が起こることです。
・発達障害グレーゾーンとは診断基準を満たさないけれど傾向がある人のこと。
・発達障害可能性ある場合、困り感あるなら医師や専門家に相談。
・焦らず子供に合う生活や勉強の方法を親が一緒に探してあげるのが大事。
子どもをよその子と比較してがっかりするのではなくて、よいところを伸ばしてあげることで困った点をカバーしていく方向で育てるという点では普通の育児と同じですね。
学習面については以下の記事で発達障害に向く通信教育をご紹介しているので、参考にしてください。